[ テーマ: 教えて!労働基準法 ]
2014年8月22日11:35:00
年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています。
業種、業態にかかわらず、また、正社員、パートタイム労働者などの区分なく、一定の要件を満たした全ての労働者に対して、年次有給休暇を与えなければなりません(労働基準法第39条)。
継続勤務年数 |
0.5 |
1.5 |
2.5 |
3.5 |
4..5 |
5.5 |
6.5以上 |
付与日数 |
10 |
11 |
12 |
14 |
16 |
18 |
20 |
|
週所定労働日数 |
一年間の所定労働日数 |
継続勤務年数 |
||||||
0.5 |
1.5 |
2.5 |
3.5 |
4.5 |
5.5 |
6.5以上 |
|||
付与日数 |
4日 |
169日~216日 |
7日 |
8日 |
9日 |
10日 |
12日 |
13日 |
15日 |
3日 |
121日~168日 |
5日 |
6日 |
6日 |
8日 |
9日 |
10日 |
11日 |
|
2日 |
73日~120日 |
3日 |
4日 |
4日 |
5日 |
6日 |
6日 |
7日 |
|
1日 |
48日~72日 |
1日 |
2日 |
2日 |
2日 |
3日 |
3日 |
3日 |
2 年次有給休暇が付与される要件
年次有給休暇の発生要件は 雇入れの日から6ヶ月継続勤務 かつ 全労働日の8割以上出勤した場合
継続勤務とは・・・
事業場における在籍期間を意味し、勤務の実態に即し実質的に判断されます。例えば、定年退職者を嘱託社員として再雇用した場合などは、継続勤務として取り扱う必要があります。
出勤率算定に当たっての留意点
・ 業務上の怪我や病気で休んでいる期間、法律上の育児休業や介護休業を取得した期間などは、出勤したものとみなして取り扱う必要があります。
・ 会社都合の休業期間などは、原則として、全労働日から除外することになっております。
3 年次有給休暇の取得時季
年次有給休暇の取得日は、労働者が指定することによって決まり、使用者は指定され
た日に年次有給休暇を与えなければなりません。
ただし、労働者の指定した日に年次有給休暇を与えると、事業の正常な運営が妨げら
れる場合は、使用者に取得日を変更する権利(時季変更権(※))が認められています。
時季変更権の行使が認められる場合
例えば、同じ日に多くの労働者が同時に年次有給休暇指を定した場合などが考えられます。
単に「業務多忙だから」というだけで時季変更権は認められません。
4 年次有給休暇の計画的付与、時間単位年休
(1) 年次有給休暇の計画的付与
年次有給休暇の付与日数のうち、5日を除いた残りの分については、労使協定を結
べば、計画的に休暇日数を割り振ることができます。
(2) 時間単位年休
年次有給休暇は、1日単位で与えることが原則ですが、労使協定を結べば、1時間
単位で与えることができます(上限は1年で5日分まで)。
年次有給休暇に関するQ&A
Q1 年次有給休暇の時効は何年ですか。
A1 年次有給休暇は、発生の日から2年間で時効により消滅します(労働基準法第115条)。
Q2 年次有給休暇を買い取ることは可能ですか。
A2 年次有給休暇の本来の趣旨である「休むこと」を妨げることとなるため、買い取りは法律違反となります。ただし、例えば、退職時に結果的に残ってしまった年次有給休暇に対し、残日数に応じた金銭を給付することは差し支えありません。
Q3 年次有給休暇に対して支払うべき賃金は決まっていますか。
A3 年次有給休暇に対しては、原則として、
①労働基準法で定める平均賃金、
②所定労働時間労働した場合に支払われる賃金、
③健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額
のいずれかを支払う必要があり、いずれを選択するかについては、就業規則などに明確に規定しておく必要があります。
なお、③による場合は、労使協定を締結する必要があります。
Q4 年次有給休暇を取得すると不利益な扱いを受けそうです。
A4 使用者は、労働者が年次有給休暇を取得したことを理由として、その労働者に不利益な取扱いをしてはなりません(労働基準法附則第136条)。
不利益な取扱いとは、賃金の減額など、年次有給休暇の取得を抑制するような全ての取扱いが含まれます。
Q5 「うちの会社に有休はない」と言われました。
A5 年次有給休暇は、要件を満たせば必ず発生します。会社がそのような主張をしたとしても、要件を満たしている労働者には取得する権利があります。
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[ テーマ: 教えて!労働基準法 ]
2014年8月20日15:58:36
就業規則とは・・・
1 就業規則に記載する事項
就業規則に記載する内容には、必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)と、当該事業場で定めをする場合に記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)があります(労働基準法第89条)。
絶対的必要記載事項
① 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
② 賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
③ 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
相対的必要記載事項
① 退職手当に関する事項
② 臨時の賃金(賞与)、最低賃金額に関する事項
③ 食費、作業用品などの負担に関する事項
④ 安全衛生に関する事項
⑤ 職業訓練に関する事項
⑥ 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
⑦ 表彰、制裁に関する事項
⑧ その他全労働者に適用される事項
2 就業規則の効力
就業規則は、法令や労働協約に反してはなりません(労働基準法第92条)。
就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効(※)となります(労働基準法第93条、労働契約法第12条)。
※ 無効となった部分は、就業規則で定める基準が適用されます。
3 就業規則の作成・変更、届出の流れ
就業規則は、労働者と使用者の双方が守るべきものですので、その内容を労働者がまったく知らないといったことがないように、就業規則の作成・変更の際は、事業場における過半数組合または労働者の過半数代表者の意見を聴くことが義務づけられています。
常時10人以上の労働者(※)を使用している事業場では、就業規則を作成し、過半数組合または労働者の過半数代表者からの意見書を添付し、所轄労働基準監督署に届け出る必要があります(労働基準法第89条、90条)。
また、就業規則を変更した場合においても同様です。
※ 時としては10人未満になることはあっても、常態として10人以上の労働者を使用している場合も当てはまります。なお、労働者の中には、パートタイム労働者やアルバイトなども含まれます。
4 就業規則の周知
就業規則は、各作業所の見やすい場所への掲示、備え付け、書面の交付などによって労働者に周知しなければなりません(労働基準法第106条)。
周知の方法
① 常時各作業場の見やすい場所に掲示する、または備え付ける
② 書面で労働者に交付する
③ 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置する
今後、ますます増加すると思われる労働問題。うちの会社に限っては大丈夫ということはありません。
就業規則をきちんと整備してトラブルから会社を守りましょう。
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2014年8月8日17:12:26
厚生労働省は、平成26年上半期の死亡災害の大幅な増加を受け、労働災害のない職場づくりに向けた緊急対策を実施することになりました。
平成26年1月~6月の労働災害発生状況(速報値)は、死亡者数は対前年比19.4%(71人)の増加、休業4日以上の死傷者数は対前年比3.6%(1,625人)の増加となりました。
緊急対策の柱は、以下の2点です。
1 業界団体などに対する労働災害防止に向けた緊急要請
(1)産業界全体に対する企業の安全衛生活動の総点検の要請
(2)労働災害が増加傾向にある業種(製造業、建設業、陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設、飲食店)に対する具体的な取組の要請
2 都道府県労働局、労働基準監督署による指導
労働災害防止団体などと連携した安全パトロールの実施
事業場が自ら実施した安全点検の結果などを踏まえた指導などを実施。
<具体的な取組>
1 業界団体などに対する労働災害防止に向けた緊急要請
(1) 産業界全体に対する企業の安全衛生活動の総点検の要請
ア 経営トップの参加の下に職場の安全パトロールを実施するなど、職場内における安全衛生活動の総点検を実施すること
イ 安全管理者などを選任する必要がない事業場(第三次産業のほとんどの業種が該当)においても、安全の担当者(安全推進者)を配置するなど、事業場の安全管理体制を充実すること
ウ 雇入れ時教育を徹底するなど、効果的な安全衛生教育を実施すること
(2) 労働災害が増加傾向にある業種に対する具体的な取組の要請
特に労働災害が増加している業種(製造業、建設業、陸上貨物運送事業、小売 業、社会福祉施設、飲食店)ごとに、以下の取組を確実に実施するよう要請
(製造業)
・製造業の中でも災害件数が多い食料品製造業を対象として、食品加工用機械による「はさまれ・巻き込まれ」、「切れ・こすれ」などの災害防止のための事業者自身による点検や対策ならびに新規雇入れ時教育の徹底
・暑熱時期の熱中症予防対策の徹底
(建設業)
・「墜落・転落」と「はさまれ・巻き込まれ」による災害防止のための点検・対策の実施
・暑熱時期の熱中症予防対策の徹底
(陸上貨物運送事業)
・災害が最も多いトラックからの「墜落」に的を絞り、業界団体の連携による トラックドライバーなどに対する周知啓発活動の展開
・平成25年3月に策定した「荷役作業の安全対策ガイドライン」の周知状況と取組実施状況(特に荷主との連絡調整などの状況など)についての事業者自身による点検や対策の実施
(第三次産業(小売業、社会福祉施設、飲食店))
・危険に対する「気づき」を促し、安全意識を高めるため、各職場における安全活動の活性化[危険予知(KY)活動、職場内の危険マップ作り]の促進と、「安全推進者(=安全の担当者)」の配置
・社会福祉施設に対する腰痛予防対策の周知・啓発
2 都道府県労働局、労働基準監督署による指導
都道府県労働局、労働基準監督署において、労働災害防止団体などと連携した安全パトロールを実施。
また、上記1(2)で事業場が自ら実施した安全点検の結果などを踏まえ、集団指導、個別指導による改善指導などを実施。
安心して働くことができる職場づくりは、人材を確保・養成し、企業活動を活性化する上でも、大きなメリットをもたらします。
安全な職場の実現に向けて取り組んで行くことが必要です。
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