2012年4月4日11:26:00
厚生労働省は、「社会保障・税一体改革大綱」や
「日本再生の基本戦略」に基づき、非正規雇用問題に
横断的に取り組むための「総合的ビジョン」の策定のため、非正規雇用のビジョンに関する懇談会を設置し、検討を重ねていました。
その検討の成果を「望ましい働き方ビジョン」をとりまとめ、公表しましたのでご紹介します。
「望ましい働き方ビジョン」の10のポイント
有期、短時間、派遣など非正規雇用に共通する課題に対して、政策の方向性を提示。
正規、非正規という二つの考え方を超えて、雇用労働の「安定」「公正」「多様性」と企業経営の「自由」との共存を実現するという理念を提示。
社会保障制度を支えることや、労働者の士気や能力向上を通じて、企業の生産性の向上や経済社会全体の発展にもつながるという非正規雇用対策の意義を強調。
こうした「好循環」を創り出すためには、経済の活性化とともに、特に、社会全体の人材ニーズに応じた人材育成が重要であることを強調。
非正規雇用問題への基本姿勢として、雇用の在り方として、
①期間の定めのない雇用、
②直接雇用、
③均等・均衡待遇をはじめとする公正な処遇の確保が重要であることを提示。
「不本意非正規就業者」(全体の22.5%、約395万人と推計)に焦点を当て、正規雇用への転換を促進することを強調。その際、業務や勤務地等が限定的な「多様な正社員」も視野。
有期契約が非正規雇用の大半に共通する特徴であることを踏まえ、有期契約の無期化を進め、まずは雇用の安定を確保。その上で、技能を蓄積し、ステップアップにつなげていく。
非正規雇用で継続して働く労働者に対しては、均等・均衡待遇の確保を促進。こうした取組を通じて、非正規雇用を、無業・失業状態から雇用につなぎ、正規雇用へつなげるというプラスの方向で活用していく必要性を指摘。
非正規雇用問題への対応に当たり、正規雇用の働き方の問題にも着目。非正規雇用で働く労働者の処遇改善やキャリア形成を進める一方、正規雇用の働き方を変えていくことで、正規、非正規の連続性を確保し、雇用形態に関わりなく「ディーセント・ワーク」を実現。
非正規雇用対策での「若年者雇用対策」の位置づけを明確化。「入口対策」として、学校での働くことやルールの意識付け・啓発などを含め、早い段階からの支援の重要性を強調。
非正規雇用対策を効果的に進める上で、現場での労使協議の重要性を強調。各企業で非正規雇用の労働者を含めた労使による話し合いの気風を醸成することが重要。
国、地方自治体、教育機関、企業、家庭、労働者等社会全体で望ましい働き方を実現するという強いメッセージを発出。ビジョンの策定を受け、社会的機運を高めるため、国は、率先して、制度見直しを側面支援するための環境整備等を進めていく。
このビジョンでは、パート・アルバイト、契約社員、嘱託、派遣労働者等の名称を問わず、広く「非正規雇用」を対象とし、その問題点や課題を明らかにするため、雇用形態に係る法制的な観点から、便宜的に、①期間の定めがない、②フルタイム、③直接雇用(労働者派遣のような雇用関係と指揮命令関係が異なるもの(間接雇用)ではない)のいずれも満たすものを「正規雇用」とし、それ以外の様々な雇用形態を「非正規雇用」としています。
「望ましい働き方ビジョンの概要」はこちらをご覧下さい -厚生労働省HPより-
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2012年3月28日16:51:00
日本年金機構では、年金制度に関する質問の中で、簡単な事例を
パンフレットにまとめていますのでご紹介します。
こちらの回答は一般的、標準的な事例として扱ってありますが、年金制度は度々改正されており、年金を受給される方の生年月日、性別、加入の制度や配偶者の有無などによっては、回答が異なる場合もありますのでご了承ください。
(1)特別支給の老齢厚生年金の請求
Q. 60歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取ると減額されるのですか?
A. 減額されません!
厚生年金保険に加入されていた期間が12カ月以上ある場合、「特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分」を60歳から※1受け取る事ができます。
「特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分」は、60歳から受けとったからといって減額はされません。
また、受給権が発生した「特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分」は、請求時期を遅らせても増額はされません。※2
※1.60歳から:生年月日によって異なります。必ずご自身のケースをご確認ください。
※2.増額はされません。:65歳以降に受給権発生する老齢厚生・基礎年金には、請求時期を遅らせて年金額が増額
する「繰り下げ」制度があります。
(2)在職中の老齢厚生年金
Q.在職中は年金を請求しても、どうせもらえないのでしょ?
退職してからまとめて受け取る方が得なのではないでしょうか?
A. 必ず停止になるわけではありません!
在職中の老齢厚生年金は給料の額※3によって減額される場合がありますが、必ず停止になるわけではありません。
在職中であっても年金額の全額を受給できる場合もあります。
年金の請求を退職するまで遅らせたとしても停止された年金額は受け取れません。
なお、在職中であっても、短時間勤務のパートや自営業者など厚生年金保険に加入していない場合には給料と年金との調整はされません
※3.給料の額:(標準報酬月額)+(直近1年の標準賞与額の1/12)
Q.先月から給料が大きく下がったから、年金額は停止が解除されて受け取る額が増えるはずなのに、増えていないのは、どうしてですか?
A. 在職老齢年金の停止額は「標準報酬月額」によって決まります!
在職老齢年金の支給停止額は、その月に実際に受け取った給料によって決まるわけではなく「標準報酬月額」によって決定します。
「標準報酬月額」は基本給や諸手当などの固定的賃金の変動により従前の標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じる場合に、変動があった月から数えて4ヶ月目に変更されます。
したがって、年金額の増額も4ヶ月目からとなります。
また、退職後に支給停止が解除されるのは、被保険者資格喪失日※4の翌月からになります。
※4.被保険者資格喪失日:退職日の翌日
(3)雇用保険(失業給付)との調整
Q.雇用保険の失業給付が終了したのに年金がいつまでたっても支払われません。
失業給付が終了したあと、年金の受給再開の手続きは必要なのですか?
A. 「支給停止事由該当届」の提出がなければ支給再開されません。
失業給付を受けるようになった時に「支給停止事由該当届」を提出していただくと、失業給付が終了した後、自動的に年金の支払いが再開します。
この届出がない場合、支給再開されません。
(4)配偶者加給年金と振替加算額
Q.妻が65歳になったら、わたし(夫)の年金額が下がったのはなぜですか?
これまで夫が受けていた配偶者加給年金と妻の老齢基礎年金に付く振替加算額が違うのはなぜですか?
妻が年金請求をしなければ、私(夫)に配偶者加給年金が加算され続けるのでしょうか?
A. 配偶者加給年金は配偶者が65歳になると受け取れません。
夫の年金に加算されている配偶者加給年金は、妻が65歳になると消滅※5し、代わりに妻が受け取る老齢基礎年金に振替加算額が付きます。
配偶者加給年金と振替加算はそもそも同じ金額ではなく、それぞれ受給者本人の生年月日によって定められています。
※5.妻が65歳になると消滅:妻が障害年金や20年以上加入した老齢厚生年金又は退職共済年金を受給できる場合には、65歳未満であっても、加給年金は加算されません。
(5)厚生年金基金
Q.厚生年金の上乗せ年金である厚生年金基金に加入していたのに、同年代の受給者に比べて年金額が著しく低いので損をしているのではないでしょうか?
60歳以降に厚生年金基金に加入する事業所で勤務してましたが、退職しても厚生年金の額に反映されていません。
A. 厚生年金基金の代行部分も合わせてお考えください。
厚生年金基金の加入期間については、基金が国の老齢厚生年金の一部を代行して給付することになっていますので、国から支払する金額は、基金に加入していなかった場合より少なくなります。
また、厚生年金加入期間が480カ月を超えている方が、60歳以降に基金加入の事業所で勤務した場合、その期間に係る年金は基金の年金に反映されるため、厚生年金基金の代行部分の金額とあわせてお考えください。
(6)65歳からの老齢厚生年金・老齢基礎年金
Q.65歳になったら老齢厚生年金はもらえなくなるの?
65歳になった際に「支給額変更通知書」が送られてきましたが老齢厚生年金の額が減っているのは、なぜでしょうか?
65歳になった時に届く「年金決定通知書・支給額変更通知書」の変更理由欄に「65歳に達したため老齢厚生年金を受給する権利がなくなりました。」と記載されてましたが、年金がもらえなくなってしまうのですか?
A. 引き続き受給できます!
「特別支給の老齢厚生年金」は65歳に達すると、その受給権は消滅し、同時に新たに65歳からの「老齢厚生年金」と「老齢基礎年金」の受給権が発生します。
実質年金額が下がっているわけではなく、「特別支給の老齢厚生年金」の内訳であった「報酬比例部分」及び「定額部分」の金額が、65歳からはそれぞれ「老齢厚生年金」、「老齢基礎年金」として支給されます。
-日本年金機構ホームページより抜粋-
すこしでも参考になりましたか?
聞きなれない言葉がたくさん使われている上に、仕組みが複雑で難しい内容になっているように思えます。
ご不明点はお気軽にお近くの年金事務所でおたずねください。
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2012年3月19日10:52:44
厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」
(座長:堀田力 さわやか福祉財団理事長)でとりまとめられた、
「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」が公表されましたのでご紹介します。
提言のポイント
1.はじめに~組織で働くすべての人たちへ~
暴力、暴言、脅迫や仲間外しなどのいじめ行為に悩む職場が増えている。
業務上の注意や指導なども、適正な範囲を超えると相手を傷つけてしまう場合がある。
こうした行為は「職場のパワーハラスメント」に当たり、誰もが当事者となり得ることを、組織で働くすべての人たちが意識するよう求める。
2.職場のパワーハラスメントをなくそう
職場のパワーハラスメントは許されない行為。放置すれば働く人の意欲を低下させ、時には命すら危険にさらす場合がある。
多くの人たちが組織で働く現在、職場のパワーハラスメントをなくすことは、国民の幸せにとっても重要。
3.職場のパワーハラスメントをなくすために
企業や労働組合はこの問題をなくすために取り組むとともに、その取組が形だけのものにならないよう、職場の一人ひとりにもそれぞれの立場から取り組むことを求める。
トップマネジメントは、こうした問題が生じない組織文化を育てるために、自ら範を示しながら、その姿勢を明確に示すなどの取組を行うべき。
上司は、自らがパワーハラスメントをしないことはもちろん、部下にもさせてはならない。ただし、必要な指導を適正に行うことまでためらってはならない。
職場の一人ひとりに期待すること
人格尊重:互いの価値観などの違いを認め、互いを受け止め、人格を尊重し合う。
コミュニケーション:互いに理解し協力し合うため、適切にコミュニケーションを行うよう努力する。
互いの支え合い:問題を見過ごさず、パワーハラスメントを受けた人を孤立させずに声をかけ合うなど、互いに支え合う。
国や労使の団体はこの提言等を周知し、対策が行われるよう支援することを期待している。
4.おわりに
提言は、働く人の尊厳や人格が大切にされる社会を創っていくための第一歩。
組織は対策に取り組み、一人ひとりは職場を見つめ直し、互いに話し合うことからはじめるよう期待している。
なお、提言の取りまとめに際し、円卓会議の参集者からメッセージが寄せられていますので、併せてご紹介します。 (PDF:KB)
パワーハラスメントの定義 同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、職場環境を悪化させる行為 |
労務関係でお困りならご相談はお気軽に当事務所まで。
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