震災に伴う派遣労働者の雇用管理について 教えて!

[ テーマ: 教えて!労働基準法 ]

2011年5月12日09:27:00

震災に伴う派遣労働者の雇用管理について 教えて!
             教えて!労働基準法 -番外編- 


東北地方太平洋沖地震の発生にともない、賃金や解雇等の労働者の労働条件について使用者が守らなければならない事項等を定めた労働基準法の一般的な考え方などについて厚生労働省が取りまとめたQ&Aの抜粋をご紹介します。



Q. 派遣先の事業場が震災の影響で休業しましたが、派遣先事業主が直接雇用する労働者を休業させたことについては労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」に当たらず、同条に基づく休業手当の支払が不要とされました。
このような場合、派遣元事業主と派遣労働者との関係においても、休業手当を支払う必要がないこととなるのでしょうか。

A. 派遣中の労働者の休業手当について、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」に当たるかどうかの判断は、派遣元の使用者についてなされます。
派遣先の事業場が、天災事変等の不可抗力によって操業できないため、派遣されている労働者を当該派遣先の事業場で就業させることができない場合であっても、それが「使用者の責に帰すべき事由」に該当しないとは必ずしもいえず、派遣元の使用者について、当該労働者を他の事業場に派遣する可能性等を含めて、「使用者の責に帰すべき事由」に該当するかどうかが判断されます。

※今回の震災に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合は、休業についての手当等が支払われ、雇用保険の適用事業所であるなど他の要件を満たせば、雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金が利用できます。

※ 派遣元の使用者は、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」に基づき、派遣先と連携して新たな就業機会の確保を行うことや、新たな就業機会の確保ができない場合でも、休業等を行い、派遣労働者の雇用の維持を図ることに努めていただくようお願いいたします。

 

 

Q. 派遣先の被災等により、派遣先での業務ができなくなったことや、派遣先と派遣元の労働者派遣契約が中途解除されたことにより、派遣元が派遣労働者を即時に解雇することは許されるのでしょうか。

A.まず、「派遣元と派遣先との間の労働者派遣契約」「派遣元と派遣労働者との間の労働契約」とは別であることに留意する必要があります。
派遣元と派遣労働者との間の労働契約は、契約期間の定めのない労働契約である場合(無期労働契約)と契約期間の定めのある労働契約である場合(有期労働契約)があります。
有期労働契約の解雇については、労働契約法第17条第1項において、「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。」と規定されていることを踏まえ、適切に対応されることが望まれます。
派遣元の使用者は、派遣先での業務ができなくなったり、派遣先との間の労働者派遣契約が中途解除された場合でもそのことが直ちに労働契約法第17条第1項の「やむを得ない事由」に該当するものではないことに注意してください

 

※派遣元の使用者は、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」に基づき、派遣先と連携して新たな就業機会の確保を行うことや、新たな就業機会の確保ができない場合でも、休業等を行い、派遣労働者の雇用の維持を図ることに努めていただくようお願いいたします。


※ 平成23年3月28日に厚生労働大臣名で、人材派遣関係団体や主要経済団体に対して、「労働者派遣契約の解除等があった場合でも、派遣労働者の新たな就業機会の確保に努めていただくこと」、「やむを得ず休業する場合にあっても、雇用調整助成金を活用するなど、休業についての手当ての支払いに努めていただくこと」等について要請しています。

 

 

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震災に伴う解雇について 教えて!

[ テーマ: 教えて!労働基準法 ]

2011年5月10日14:01:00

震災に伴う解雇について 教えて!
        教えて!労働基準法 -番外編- 


東北地方太平洋沖地震の発生にともない、賃金や解雇等の労働者の労働条件について使用者が守らなければならない事項等を定めた労働基準法の一般的な考え方などについて厚生労働省が取りまとめたQ&Aの抜粋をご紹介します。



Q. 今回の震災を理由に雇用する労働者を解雇・雇止めすることはやむを得ない対応として認められるのでしょうか。
 

A. 震災を理由とすれば無条件に解雇や雇止めが認められるものでは、ありません。
今回の震災の影響により、厳しい経営環境に置かれている状況下においても、出来る限り雇用の安定に配慮していただくことが望まれます。
今回の震災に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合に、解雇をせずに、従業員の雇用を維持するために休業等で対応される場合には、休業についての手当等が支払われ、雇用保険の適用事業所であるなど他の要件を満たせば、雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金が利用できます

 

 

Q.今回の震災で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受けたために、事業の全部又は大部分の継続が困難になったことにより労働者を解雇しようとする場合、労働基準法第19条及び第20条に規定する「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」による解雇といえるでしょうか。
 

A. 労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき、解雇を行う場合の手当等の支払を定めているときは、労働契約等に基づき当該手当の支払等を行う必要があります。

最低労働基準を定める労働基準法との関係では、同法第19条は、使用者は、労働者が業務上の負傷又は疾病のため休業する期間及びその後30日間、産前産後の女性が労働基準法第65条に基づいて産前産後の休業をする期間及びその後30日間は、労働者を解雇してはならないと定めています。
ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合に労働基準監督署長の認定を受けたとき等はその限りではないとされています。

また、労働基準法第20条では、使用者は労働者を解雇する場合には、30日前に予告するか30日分の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければならないとされています。
ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合等で労働基準監督署長の認定を受けたときは、解雇予告や解雇予告手当の支払は不要とされています。

労働基準法第19条と第20条の「天災事変その他やむを得ない事由」とは、天災事変のほか、天災事変に準ずる程度の不可抗力によるもので、かつ、突発的な事由を意味し、経営者として必要な措置をとっても通常いかんともし難いような状況にある場合を意味すると解されています。
また、「事業の継続が不可能になる」とは、事業の全部又は大部分の継続が不可能になった場合を意味すると解されています。
今回の震災で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受けたために事業の全部又は大部分の継続が不可能となった場合は、原則として、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」に当たるものと考えられます。


 

Q. 今回の震災で、事業場の施設や設備は直接的な被害を受けていませんが、取引先や鉄道・道路が被害を受け、原材料の仕入、製品の納入等が不可能になったために、事業の全部又は大部分の継続が困難になったことにより労働者を解雇しようとする場合、労働基準法第19条及び第20条の「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」による解雇といえるでしょうか。

A. 最低労働基準を定める労働基準法との関係では、事業場の施設や設備が直接的な被害を受けていない場合には、事業の全部又は大部分の継続が不可能となったときであっても、原則として「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」による解雇に当たりません
ただし、取引先への依存の程度、輸送経路の状況、他の代替手段の可能性、災害発生からの期間等を総合的に勘案し、事業の継続が不可能となったとする事由が真にやむを得ないものであると判断される場合には、例外的に「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」に該当すると考えられます。

 

マーク7 《解雇について》

解雇については、法律で個別に解雇が禁止されている事由(例:業務上の傷病による休業期間及びその後30日間の解雇(労働基準法第19条)等)以外の場合は、労働契約法の規定や裁判例における以下のようなルールに沿って適切に対応する必要があります。

 ①期間の定めのない労働契約の場合

労働契約法第16条では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定されています。
また、整理解雇(経営上の理由から余剰人員削減のためになされる解雇)については、裁判例において、解雇の有効性の判断に当たり、
(1)人員整理の必要性、
(2)解雇回避努力義務の履践、
(3)被解雇者選定基準の合理性、
(4)解雇手続の妥当性、

という4つの事項が考慮されており、留意が必要です。


②有期労働契約(期間の定めのある労働契約)の場合
(パートタイム労働者や派遣労働者に多く見られる契約形態です。)

労働契約法第17条第1項では、「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。」と規定されています。


※有期労働契約期間中の解雇は、期間の定めのない労働契約の場合よりも、解雇の有効性は厳しく判断される点に留意が必要です。
また、裁判例によれば、契約の形式が有期労働契約であっても、期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態に至っている契約である場合や、反復更新の実態、契約締結時の経緯等から雇用継続への合理的期待が認められる場合は、解雇に関する法理の類推適用等がされる場合があります。
個別の解雇・雇止めの当否については最終的には裁判所における判断となりますが、これらの規定の趣旨や裁判例等に基づき、適切に対応されることが望まれます。

 

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震災に伴う休業の取り扱いについて教えて!

[ テーマ: 教えて!労働基準法 ]

2011年3月24日14:35:00

震災に伴う休業に関する取扱いについて 教えて!
教えて!労働基準法 -番外編- 


東北地方太平洋沖地震の発生により、被害を受けられた事業場においては、事業の継続が困難であったり、著しく制限される状況にあります。また、被災地以外に所在する事業場においても、鉄道や道路等の途絶から原材料、製品等の流通に支障が生じるなどしています。
このため、賃金や解雇等の労働者の労働条件について使用者が守らなければならない事項等を定めた労働基準法の一般的な考え方などについて厚生労働省よりQ&Aがを取りまとめられました。



Q. 今回の被災により、事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業とする場合にどのようなことに心がければよいのでしょうか。

A. 
今回の被災により、事業の休止などを余儀なくされた場合において、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益を回避するように努力することが大切です。また休業を余儀なくされた場合の支援策も活用し、労働者の保護を図るようお願いいたします。

 

Q. 従来、労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき、使用者の責に帰すべき休業だけでなく、天災地変等の不可抗力による休業について休業中の時間についての賃金、手当等を支払うこととしている企業が、今般の計画停電に伴う休業について、休業中の時間についての賃金、手当等を支払わないとすることは、適法なのでしょうか

A. 労働契約や労働協約、就業規則、労使慣行に基づき従来支払われてきた賃金、手当等を、今般の計画停電に伴う休業については支払わないとすることは、労働条件の不利益変更に該当します。
このため、労働者との合意など、労働契約や労働協約、就業規則等のそれぞれについての適法な変更手続をとらずに、賃金、手当等の取扱いを変更する(支払わないこととする)ことはできません
なお、企業側の都合で休業させた場合には、労働者に休業手当を支払う必要があります。


 

Q. 今回の地震のために、休業を実施しようと思います。この休業に伴い、休業についての手当を支払う場合、雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金を受給することはできますか。実施した休業が労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するか否かでその扱いは異なるのですか。また、計画停電の実施に伴う休業の場合は、どうでしょうか

A. 雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金は、休業等を実施することにより労働者の雇用の維持を図った事業主に休業手当等の一部を助成するものです。
今回の地震に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合は、雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金が利用できます
「経済上の理由」の具体的な例としては、交通手段の途絶により原材料の入手や製品の搬出ができない、損壊した設備等の早期の修復が不可能である、等のほか、計画停電の実施を受けて事業活動が縮小した場合も助成対象になります。
この助成金は、労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業に該当するか否かにかかわらず、事業主が休業についての手当を支払う場合には助成対象となり得ます。
このことは、計画停電に伴う休業であっても同様です。
 

Q. 今回の地震で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受け労働者を休業させる場合、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」による休業に当たるでしょうか。

A. 
労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。
ただし、天災事変等の不可抗力の場合は、使用者の責に帰すべき事由に当たらず、使用者に休業手当の支払義務はありません
ここでいう不可抗力とは、
①その原因が事業の外部より発生した事故であること、
②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であること
の2つの要件を満たすものでなければならないと解されています。
今回の地震で、事業場の施設・設備が直接的な被害を受け、その結果、労働者を休業させる場合は、休業の原因が事業主の関与の範囲外のものであり、事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故に該当すると考えられますので、原則として使用者の責に帰すべき事由による休業には該当しないと考えられます。。

 

Q. 今回の地震により、事業場の施設・設備は直接的な被害を受けていませんが、取引先や鉄道・道路が被害を受け、原材料の仕入、製品の納入等が不可能となったことにより労働者を休業させる場合、「使用者の責に帰すべき事由」による休業に当たるでしょうか。

A. 今回の地震により、事業場の施設・設備は直接的な被害を受けていない場合には、原則として「使用者の責に帰すべき事由」による休業に該当すると考えられます
ただし、休業について、
①その原因が事業の外部より発生した事故であること、
②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であること
の2つの要件を満たす場合には、例外的に「使用者の責に帰すべき事由」による休業には該当しないと考えられます。
具体的には、取引先への依存の程度、輸送経路の状況、他の代替手段の可能性、災害発生からの期間、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、判断する必要があると考えられます。

 

Q. 今回の地震に伴って計画停電が実施され、停電の時間中を休業とする場合、労働基準法第26条の休業手当を支払う必要はあるのでしょうか

A. 今回の地震に伴って、電力会社において実施することとされている地域ごとの計画停電に関しては、事業場に電力が供給されないことを理由として、計画停電の時間帯、すなわち電力が供給されない時間帯を休業とする場合は、原則として、労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業には該当せず、休業手当を支払わなくても労働基準法違反にならないと考えられます

 

Q. 今回の地震に伴って計画停電が実施される場合、計画停電の時間帯以外の時間帯を含めて1日全部を休業とする場合、労働基準法第26条の休業手当を支払う必要はあるのでしょうか。

A. 計画停電の時間帯を休業とすることについては、Q6の回答のとおり、原則として、労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業には該当しないと考えられますが、計画停電の時間帯以外の時間帯については、原則として労働基準法第26条に定める使用者の責に帰すべき事由による休業に該当すると考えられます。
ただし、他の手段の可能性、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、計画停電の時間帯のみを休業とすることが企業の経営上著しく不適当と認められる場合には、計画停電の時間帯以外の時間帯を含めて、原則として労働基準法第26条の使用者の責に帰すべき事由による休業には該当せず、休業手当を支払わなくても労働基準法違反とはならないと考えられます。

 

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