[ テーマ: 年金を知ろう! ]
2009年6月29日10:04:00
国民年金は納付期間が25年に満たないと1円ももらえません(生年月日などによって
特例有り)。
しかし、経済的な理由等で国民年金保険料を納付することが困難な場合には、申請に
よって、保険料の納付が免除・猶予となる「保険料免除制度」や「若年者納付猶予制
度」を利用することができます。
保険料の免除や猶予を受けておけば、保険料が未納の状態でも、万一、障害や死亡と
いった不慮の事態が発生した場合に、障害基礎年金・遺族基礎年金を受けることができます。
ただし、これはあくまでも救済措置で、免除されたままであれば、老後に受け取る老齢
年金の額は減ってしまうので、経済的に納入可能になったなら追納しましょう。
保険料の減免措置を受けた人でも、10年以内に保険料を全額支払えば満額の年金が
受けられます。
また、保険料の免除制度には、退職(失業)による特例(PDF:202KB)もあります。
一部納付は3種類あります。
それぞれの納付額と年金額の計算は次のとおりです。
4分の1納付(保険料額 3,670円)→ 年金額1/2
2分の1納付(保険料額 7,330円)→ 年金額2/3
4分の3納付(保険料額11,000円)→ 年金額5/6
一部納付( 一 部 免 除 )の所得基準
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
○4分の1納付 → 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
○2分の1納付 → 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
○4分の3納付 → 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
一部納付(一部免除)の世帯構成別の所得基準の「めやす」
世帯構成 |
全額免除 |
1/4納付 |
1/2納付 |
3/4納付 |
4人世帯 |
162万円 |
230万円 |
282万円 |
335万円 |
2人世帯 |
92万円 |
142万円 |
195万円 |
247万円 |
単身世帯 |
57万円 |
93万円 |
141万円 |
189万円 |
30歳未満の方は保険料の後払いができます・・・「若年者納付猶予制度」
他の年齢層に比べて所得が少ない若年層(20歳台)の方が、年金の未納によって
将来、年金を受け取ることができなくなることを防止するため、保険料の後払いがで
きる制度です。
保険料免除制度は、本人のほか配偶者や世帯主の所得も審査の対象となるため、
一定以上の所得がある親(世帯主)と同居している場合は、保険料免除制度は利用す
ることができません。
所得基準は、全額免除と同じです。
猶予期間中は障害・遺族年金を受け取ることが出来ます。
万一障害を負ってしまったときに障害基礎年金が受け取れます。
また、遺族基礎年金を受け取るために必要な受給資格期間にカウントされます。
納付猶予期間は、将来受け取る年金の受給資格期間に算入されますが、年金額には
反映されません。
将来の年金のために早めに追納しましょう。
保険料の追納について・・・免除等の承認を受けた年度の保険料を平成20年度に
追納する場合の額
全 額 免 除 | 半 額 免 除 | |
平成10年度の月分 | 16,590円 | - |
平成11年度の月分 | 15,950円 | - |
平成12年度の月分 | 15,320円 | - |
平成13年度の月分 | 14,740円 | - |
平成14年度の月分 | 14,180円 | 7,090円 |
平成15年度の月分 | 13,970円 | 6,980円 |
平成16年度の月分 | 13,770円 | 6,880円 |
平成17年度の月分 | 13,810円 | 6,910円 |
平成18年度の月分 | 13,860円 | 6,930円 |
平成19年度の月分 | 14,100円 | 7,050円 |
2年以内に納めればは追納加算額はありません
申請は原則として毎年度必要です。
申告していないと不慮の事故や病気が発生してから申請を行っても、障害基礎年金の受給資格要件に算入されませんので、ご注意ください。
学生及び任意加入被保険者の方は、対象外です学生の方で国民年金保険料を納付することが困難な場合は、次回お話する学生納付特例制度をご利用ください。
年金の申請は必ず書面で行ないましょう。
年金は本人が請求する「申請主義」になっています。
せっかく、25年以上納めて受給の資格ができても、きちんと申請できておらず、時効によって権利が消滅し、無年金になった事例も少なくありません。
※年金の受給要件は細かく規定されています。
詳しくは、お住まいの市町村役場の国民年金課か当事務所へご相談下さい。
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