[ テーマ: 雇用保険に関する事 ]
2011年12月19日10:45:00
~労災保険率の引下げやメリット制適用対象の拡大など、平成24年度改正のポイント~
厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会は、労災保険率の引下げやメリット制の適用対象の拡大などを内容とする厚生労働省の改正省令案を「妥当」とし、小宮山洋子厚生労働大臣に答申しました。
労災保険料を算出するための労災保険率は、厚生労働大臣が55の業種ごとに定め、過去3年間の災害発生率などを基に、原則3年ごとに改定しています。厚生労働大臣は今月5日、労災保険率を現行より平均で0.6/1,000引き下げることなどを内容とする「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」を労働政策審議会に諮問していました。
答申を踏まえ、厚生労働省は、速やかに省令の改正に向けた作業を行い、平成24年4月1日に改正省令を施行する予定です。
改正案の主なポイントは以下のとおりです。
【ポイント①】 労災保険率を平均で0.6/1,000 引下げ
[労災保険率改正案]
○ 労災保険率を、平成24 年4月1日から平均で5.4/1,000 から4.8/1,000 へ、
0.6/1,000 引下げ
○ 引下げ:35 業種 据置き:12 業種 引上げ:8業種
○ 最低(金融業・保険業など)2.5/1,000~最高(トンネル新設事業など)89/1,000
平成元年度以降 平均の労災保険率(単位:1/1,000)
元年度 | 4年度 | 7年度 | 10年度 | 13年度 | 15年度 | 18年度 | 21年度 | 改正案 |
10.8 |
11.2 |
9.9 |
9.4 |
8.5 |
7.4 |
7.0 |
5.4 |
4.8 |
【ポイント②】 メリット制の適用対象を拡大
労災保険には、個々の事業場の災害発生率に応じて労災保険料を-40%~+40%の幅で増減する「メリット制」があります。これは、同一の業種でも事業主の災害防止
努力などによって災害発生率に差があるためで、保険料負担の公平性の確保や事業主による災害防止努力を一層促進する観点から設けている制度です。
[メリット制の改正案]
建設業と林業で、メリット制の適用要件である確定保険料(※)の額を、現行の100
万円以上」から「40 万円以上」に緩和し、適用対象を拡大します。これにより、事
業主の災害防止努力により労災保険料が割引となる事業場が増えます。
(※)使用した労働者に実際に支払った賃金総額に、労災保険率を乗じて算定する労災保険料。
現行 | 改正後 | |||
メリット制の対象となる要件 | 増減幅 | メリット制の対象となる要件 | 増減幅 | |
単独有期事業 (大規模な建設工事) |
建設工事の確定保険料が100万円以上 又は 請負金額が1.2億円以上 |
±40% |
建設工事の確定保険料が40万円以上 又は 請負金額が1.2億円以上 |
±40% |
一括有期事業 (年間の中小規模の建 設工事をひとまとめ) |
年間の確定保険料が 合計100万円以上 |
±40% | 年間の確定保険料が 合計100万円以上 |
±40% |
年間の確定保険料が合計 40万円以上100万円未満 |
±30% |
(注)赤字部分が改正の箇所
メリット制が改正されると・・・(一括有期事業の場合)
年間の確定保険料が40万円台で、現在はメリット制の対象でない事業場でも、平成24年度以降、メリット制の対象となる。
⇒ 例:「建築業」で保険料が年間41万円、過去3年間無事故の場合
メリット制により、確定保険料が29.3万円(11.7万円の減)となる。
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